育休から復職する際、「NISAの積立をどうやって再開すればいいの?」と不安に感じる方は多いです。結論から言えば、新しく申し込む必要はなく、積立設定を戻すだけ。育休中に積立を停止していた場合でも、口座や保有資産はそのまま維持されています。この記事では、育休明けのNISA再開手順と、収入変化を踏まえた段階的な増額プランを解説します。
育休中に積立停止した場合の再開方法
育休中にNISAの積立を停止していた場合でも、口座自体は継続しています。再開は以下の3ステップで完了します。
- Step 1: 証券会社にログイン: SBI証券なら「投信」→「積立買付」、楽天証券なら「投信」→「積立設定」の画面に移動
- Step 2: 積立設定を新規作成または再設定: 以前と同じファンドを選択し、積立金額と引き落とし日を設定。停止前の設定が残っている場合は、金額を修正するだけでOK
- Step 3: 引き落とし方法を確認: 銀行口座引き落としの場合は残高を確認。クレカ積立の場合はカードの有効期限切れがないかチェック
育休中に停止していても、それまでに購入した投資信託はそのまま運用が継続されています。「停止=資産がゼロになる」ではないので安心してください。
なお、育休中にカード会社を変更した場合や、引き落とし銀行口座を変更した場合は、再設定が必要です。特にクレジットカードの有効期限が育休中に切れているケースがあるため、再開前にカード情報の確認をしておきましょう。
育休中・育休明けの収入変化の整理
復職前後では収入と支出が大きく変わります。月収25万円のモデルケースで確認しましょう。
| 項目 | 育休後半 | 復職1か月目 | 復職6か月目 |
|---|---|---|---|
| 月収(手取り) | 12.5万円(給付金50%) | 18万円(時短勤務) | 20万円(フルタイム復帰) |
| 社会保険料 | 免除 | 復活(約3万円) | 約3万円 |
| 保育園費用 | なし | 3〜5万円 | 3〜5万円 |
| その他生活費 | 25万円 | 27万円 | 27万円 |
| 投資可能額(世帯) | 約3万円 | 約5万円 | 約7万円 |
※世帯収入は夫の手取り24万円を加算して試算
注意すべきポイントは社会保険料の復活と保育園費用の発生です。育休中は免除されていた社会保険料(月約3万円)が復活し、保育園費用(月3〜5万円)が新たに加わるため、復職直後は手取りが期待より少なく感じることがあります。
さらに、時短勤務を選択した場合は給与が通常の80%程度になることが一般的です。時短勤務の期間は子どもが3歳になるまで(会社によっては小学校入学まで)利用できるため、収入が完全に元に戻るまでに数年かかるケースもあります。この点を踏まえた投資計画が重要です。
復職後の投資額ステップアップ計画
復職後は一気に元の投資額に戻さず、段階的に増額していくのが現実的です。
| 時期 | 月額 | 理由 |
|---|---|---|
| 復職〜3か月目 | 月1万円 | 慣らし保育・突発的な出費が多い時期。最低限の積立を再開 |
| 3〜6か月目 | 月3万円 | 生活リズムが安定。保育園費の実額が確定 |
| 6か月〜1年目 | 月5万円 | フルタイム復帰・時短解除で収入が安定 |
| 1年目以降 | 育休前の水準へ | 昇給・保育園無償化(3歳以降)で余裕が増加 |
「少額から・すぐに・無理なく」が育休明けのNISA再開の3原則です。月1万円でも復職直後から再開することで、複利効果の空白期間を最小限に抑えられます。
実際に計算してみると、月3万円の積立を1年間停止した場合、30年後の差額は年率5%で約100万円以上になります。復職直後の月1万円は「少なすぎる」と感じるかもしれませんが、停止するよりはるかに大きな意味があります。
育休中に口座開設する場合の注意点
育休中に「これからNISAを始めたい」という場合も、口座開設は問題なく可能です。以下の3点に注意してください。
- 育休中でも口座開設はできる: NISA口座の開設に「就業中であること」は条件ではありません。育休中でも開設申請が可能です
- 収入確認書類は前年度の源泉徴収票で対応: 証券会社によっては収入確認書類を求められることがあります。育休前の年度の源泉徴収票を準備しておきましょう
- マイナンバーカードがあればオンラインで完結: スマホとマイナンバーカードがあれば、自宅から10〜15分で申請が完了します。赤ちゃんのお昼寝中に済ませられる手軽さです
育休中に口座を開設しておけば、復職と同時に積立をスタートできます。開設から取引開始まで1〜2週間かかる場合があるため、復職日の2〜3週間前に申し込むのがおすすめです。
育休中に投資について情報収集しておくのも良い準備です。どのファンドに積み立てるか、月額いくらから始めるかを事前に決めておけば、口座開設後すぐに設定を完了できます。
第2子・第3子を考えている場合の設計
今後もう一度育休に入る可能性がある場合は、「上げ下げしやすい積立設計」を心がけましょう。
- 最低継続額を決めておく: 「どんな状況でも月5,000円は続ける」というルールを夫婦で合意。完全停止を防ぐラインを事前に決めておく
- 増減幅をルール化する: 「収入が増えたら月1万円ずつ増額、減ったら月1万円ずつ減額」のように、感情ではなくルールで判断できるようにする
- クレカ積立+少額設定を活用する: クレカ積立なら証券会社のマイページから数分で金額変更が可能。ネット証券では月100円から積立設定ができるため、減額のハードルが低い
第2子以降の育休では、第1子の時の経験が活かせます。「前回はこうだったから今回はこう調整しよう」という判断ができるよう、育休中の収支記録を残しておくと役立ちます。
また、夫婦で役割分担をしておくことも重要です。例えば「妻が育休中は夫が月2万円増額して世帯合計を維持する」というルールを事前に決めておけば、育休のたびにゼロから判断する必要がなくなります。夫の成長投資枠を活用すれば、増額の余地は十分にあります。
まとめ
育休明けのNISA再開は難しくありません。
- 積立の再開は証券会社にログインして設定を戻すだけ(新規申込不要)
- 復職直後は保育園費用・社会保険料復活で手取りが減る。月1万円から再開して段階的に増額
- 育休中の口座開設も可能。復職2〜3週間前に申し込むのがベスト
- 第2子以降を見据えて「上げ下げしやすい」積立設計を心がける
復職はNISAの積立を再スタートする絶好のタイミングです。育休中に投資や家計管理について考えた時間は、復職後の資産形成に必ず活きてきます。「完璧な金額」ではなく「まず再開する」ことを最優先に、今日から行動を起こしましょう。
復職後の収入変化に合わせた詳しい投資プランは、シミュレーターで具体的な数字を確認するのがおすすめです。
「産休・育休中のNISA対応」や「年収別NISA配分完全版」もあわせてご覧ください。